「なんだろう、とってもかっこいいマンガだと思う。みんなゆがんでいて、でもそのことによって誰かが誰かを遠ざけたり孤立させたりはしない、という強い意志みたいなものがある。ゆがんだ状態のまま、文句をあびせあびせられながら、それでも一緒にいる感じがいい。とても重苦しくて痛々しい内容なのに、明るさがあるところがすごい。」
「はっきり見てわかる危ない人、見た目爽やかの極みだけど危ない人、辛い生い立ちだから危ない人、オタクっぽいから危ない人。現代の報道を賑わしている、そんな危ない人達は、みんな生まれながらにコミュニケーションが取れない異常者なのか? ちがうよね、という実感が私にはあるのですが、でも、その実感は、マンガも映画も何も、カタチにしてくれていませんでした。時代が悪いよね、という程度のことにとどまる作品の、なんと多いこと
か。 しかし!この作品では、危ない人達がただしく美しく、共鳴しあって生きていて、名言に名言が呼び起こされて連なって、時代に辛いを思いをさせられている危ない人達が、どんどん明るい方向に引っ張られていきます。「イジメられるのには理由がある」なんて簡単に言ってしまう、コミュニケーションをサボってる人間にぶちこみたい、そんな作品。ちなみに、すごいブスたるトモちゃんの事情がまだわからなくて、これがここから語られるのかと思うと、ドキドキしますね。」