「落語に魅入られた男たちの苦悩や葛藤そして孤独。深い人間描写が魅力の作品です。」
「謎だらけだった師匠の過去が明らかになり、現在とリンクしていくことで次第に見えてくる真実がまた魅力的で面白い。戦中戦後の日本において、落語をはじめとした娯楽が庶民の精神的な支柱になっていたことなども、押し付けがましくない程度に描かれていて好感がもてる。」
「読んでいると誌面から落語の声が聞こえる。それだけで十分すごい。落語という魔物に憑りつかれ、人生を狂わされてしまうという物語も、その苦しみが糧となって芸が向上するという、どこまでも逃げられない恐ろしさが伝わってきて、緊張感が切れない。次巻で過去篇は終わるだろうが、それを踏まえ、現代に戻ってどういう展開になるのか、非常に楽しみ。」