「主人公であって姉のヨリの女子のこじらせ方が半端ない。もうそれは巻を重ねる毎にどんどんこじらせて...娚の一生のつぐみなんて可愛いくらいの頑固もの。でも、この不器用さ。煮え切れなさ。友人を応援するくらいの身近な感じがヨリにはあって...恋愛は別として、ヨリの仕事に関しての考え方とかがしっかりしているところがすごく魅力的です。見習わないと!」
「地方、年齢、全てを超えて目の前に「現実の物語」を浮かび上がらせる作者の作品はどれも捨て難い。中でも本作から(勝手に)大人のしたたかさとあきらめを読み取って、大人になってしまったことへの喜び、そしてちょっとの悲しみを享受してしまうのだ。単純に長身・メガネ・コンプレックス持ちの男性が好物というのも......否定できない。」
「ひとつひとつの描写や設定にはかなりの危うさがあり、しかも物語の収束に向けてその危険度は増しているように思えるのに、抜群のバランス感覚でそれを積み上げ、アラフォー女子に絶妙な球を投げ続ける西炯子に、ただただ感心し続ける他ない。」