選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2015一次選考作品

『Masterキートンreマスター』 浦沢直樹

  • MASTERキートン Reマスター (ビッグ コミックス)

  • 「待ってました!続編!あれから、20年たってるはずなのに、変わらずキートンがカッコいい♪」

    「超名作の20年ぶりの続篇。元の水準が極めて高いだけに、軽妙さや緩急が大きく減じられても、年間ベスト級の1冊にはなり得ている。」

    「マスターキートンが大好きだ。どれくらい好きかと言うと、映画館でカップルが「二十世紀少年、超面白かったー。」「いやいや、浦沢直樹はMONSTERでしょ~。マジ、読んでみてよ。家に全巻あるけどこない?」って会話してたら、心の中で「マスターキートンだろうが!!」と、胸ぐらがっつり掴みたくなるし、どれくらい人生に影響うけたかというと、ヘアピンで、家の鍵を開けるの挑戦したくらいだ。ヨーロッパの政治と内乱の影響や歴史を知ったのもこの本のおかげ。そんなマスターキートンの完全新作。本屋で新刊をみたとき、小躍りする勢いでした。20年ぶりとのことですが、絵柄もストーリーの雰囲気も、なんというか、同窓会であった友達が、いい感じに年を取ったけど、あの頃と変わってなくて、嬉しいあの気分に似てます。20年たっても、政治や戦争の残した傷は大きく、新たな問題もたくさん出てきてる。キートンも相変わらず、凄腕だけど、自分の夢の考古学ではなかなか夢がかなってない。1人の人間の力ではなんとも出来ないことが、なんと多いことか。でも、知識を武器にユーモアを忘れず、時に少年の様に夢に向かいブレずに進むキートンの姿は、私に勇気と希望を与えてくれるのです。これからの二次元の人生の師の活躍を願わずにはいられない。」

    「一度完結した昔の人気漫画の続きをいくつか見かけます。本来の、既刊8巻までというマンガ大賞のルールに則ると、その一つである本作品を挙げるのは反則かも知れませんが、それでもいい!と言い切れるくらい、素晴らしい作品です。ヨーロッパの源流を探るという考古学の挑戦をベースに、ときに国家機関を巻き込む陰謀の渦巻く中、日英ハーフの元英国特殊部隊で探偵・学者という平賀キートン太一が人間ドラマを解き明かしていきます。飄々とした仕事ぶりと、家族関係に悩まされ振り回されるギャップがたまりません。たまに続けてほしいです。」

▲ ページの先頭へもどる