「「ドラえもん」しかり、「キテレツ大百科」しかり、「こち亀」なんかもそう。「発明もの」というのは、メジャーで明るいコメディの王道中の王道です。登場人物たちの欲望丸出しの姿は共感せざるを得ないぼくらそのものだし、ギャグマンガ家さんの想像力は愚行の楽しさと客観するとバカバカしさを見せてくれます。でもこれらの発明ものは、22世紀の猫型ロボットや中川くんの大財力がなければありえない、「ホントはない」モノ。 でもこの「ハルロック」にでてくる電子工作品は、ArduinoやRaspberry Piという実際に買えちゃう商品を駆使して、実際に手間の問題その他で作るかどうかは別として、「ホントに作れる」モノ。その「ホントに作れる」ものでも、同じく人間の欲望も愚行も、同じように、いや、むしろ作れるものだからこそ生々しく、明らかになるんですよねぇ。 そして、作品当初から「どうしてそんなバカバカしい苦労して作るの?」というところは「そういうものだよ!」と高らかに宣言して、物好きたちの大爆走をカラッとしたテイストで人を食ったコメディが展開する...!「お小遣いほしさについお母さんを自作のスタンガンで倒してしまったけど...」ってどんなセリフですか!ああ、大好き!」
「趣味に熱中する人々の姿を楽しく描いているのがいいです。ハルちゃんがわりとナチュラルに鬼畜なのも楽しい。」