選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2019一次選考作品

『銀平飯科帳』河合 単

  • 銀平飯科帳 (8) (ビッグコミックス)

  • 「マンガとは人間の営みに、何かのデフォルメが加えられるもの。それは人の暮らしのもっとも身近なところにある「食」マンガも同じ。だが本作に描かれている「江戸時代の食」は(専門家の時代考証も経た上で)限りなく史実に近づけながら、マンガという物語の文脈に乗せている。ファンタジーを膨らませるのもマンガにとっての役割だが、「異説」が重宝されがちな近代マンガにおいて、ひもといた史実を尊重しながら物語を組み立てるのは立派な偉業。読めば「江戸の食」を知ることができる、ある意味「大人の学習マンガ」。食というエンターテインメントに興味のあるすべての人へ。」

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