「中野シズカさんがお得意の、というか、デビュー作からこだわり続けた「スクリーントーンワーク」から、ちょっと距離を取ってからの作品群から目が離せない。BL作品と一般作品のあわいに漂う作品で、その判然としないストーリーに強く惹き込まれる。小料理割烹「薫風」で働く元ヤンの板前・星野トオルと"厄介"な庭の手入れを専門とする寡黙な庭師・鷹木明の関係は、どのように読んでも友情以上、BL未満。週末には明の家で、ささやかな肴を作って晩酌を楽しむふたりだが、明の本当の仕事には気づいていないトオルだが、トオルの気持ちにも気がつかない明。気になりすぎる!」