「著者ならではのセンス冴えまくる変でおかしいセリフまわし、いそうでいなさそうでいそうなキャラたちの日常劇が楽しいんですが、そうしたやりとりの奥に、語られず描かれない、何か切なくて胸が千切れるようなものの気配がふわっと漂うとき、呆然とする。夜の団地で他愛のない会話を交わす水木と百々瀬を見てると、もうどうしようもなく泣きそうになるんです。」
「高校のクラスの一人一人に焦点を当てた物語です。登場人物たちは、人に興味があり、積極的にかかわってくる。そのため、一人一人にフォーカスをあてて、神の視点からその人を知るのではなく、関わりのなかで、それぞれのキャラがわかってくるようになっています。まるでクラスの一員となって、その場にいるうちにキャラがわかり、友達が増え、人間関係が広がるような実体験のような感覚が味わえます。さらに、会話がとても面白く、センスよく、テンポもよいので、一気に読めてしまいます。人とかかわることの大切さを思い出させてくれるマンガです。」