「映画の趣味、本の趣味、漫画の趣味もそうですが、結局個々の好き嫌いというものがあります。「好きなものは好きなんじゃ!興味ないものは見てない!」と言い切る感じがこの作品の(木根さんの)一番かっこいい部分なんじゃないかと思います。(これってマンガ大賞で作品を他の人にお勧めしている方の視点から考えると矛盾するんでしょうけど。)でも、主人公の木根さんが好きな映画について語りたい、語り合いたいという思いと、結局他人とは分かり合えないという部分を行き来する様って今まさにこのコメントを書いている自分のようにも思うんですよ。このマンガに出てくる作品でも「スターウォーズ」は私はあまり面白いと思わないですし、「バッドボーイズ2バッド」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は確かに面白い。ゾンビ映画の回でなんでキョンシーが出てこないのかと私は思うけど、そんなこと言うとキョンシーはゾンビじゃないとか不毛な議論に発展するのか?とか。まあ、この作品は決してお勧め映画を並べたマンガではなくて、なんでこの面白さがわからんのか!と吠える主人公を楽しむマンガなんでしょう。そこにすごく共感してしまってます。」