「恋をするとひとはばかになるとはよく言ったもので、この作品の主人公"ブンちゃん"は、叶わぬ恋を忘れるため、トンデモな行動に出てしまう。人に迷惑をかけ、自分を傷つけ、それでもまだあきらめられない恋心。ブンちゃんの行動に度肝を抜かれつつ、かつて抱いた激しい感情を思い出し一緒に傷つく。刺さる恋愛漫画、久々に読みました。」
「この人じゃなきゃダメだーーっていう恋物語。宮崎先生の描く物語の中では切なさと突き刺さる言葉で溢れています。読後はどっぷり余韻に浸れる漫画ばかりです。エキセントリックに見えて、実は皆んなそうだったでしょう?恋ってそうだよねって思い出せてくれます。『胸キュン』どころじゃない、ズタボロにされるのに幸せって感じです。」
「ブンちゃんの切ない恋を応援しながら読む。痛かったりホンワカしたり笑ったり。あっという間に読み終わり。でもこの作品は単なる恋愛ものではなくて、構造も面白い。すでに死んだ男の子(が宿ったパスケース)の視点で話が進むから、その子シモジの見る『ブンちゃん』が描かれているから、感情移入のしどころがいろいろ変わってそれが楽しい読み心地になっている。ミステリ―要素としてシモジの死の謎などもあるので今後の展開も楽しみで仕方がない。」