「応仁の乱前後から後の北条早雲・伊勢新九郎の生涯を辿る意欲的なテーマであり、ただでさえもやっとしていた室町期のあれこれを最新の歴史研究を参照に描き上げる歴史大作としての貫禄は十分。」
「次の大河はこれだ! 読者の多くが、そう確信しているはず! しかし、このペースでいつ完結するのか?! 史実沼にはまってしまわないか。それが歴史ものの不安なところです! ゆうき先生お願いします!」
「室町幕府の政所に仕える伊勢氏。それにつらなる伊勢新九郎は、のちに「最初の戦国大名」と呼ばれる北条早雲になる・・・。だがこのマンガでは、家督を相続したものの、父の失態のために無位無官のまま領国経営をしなければならない一介の青年に過ぎない。20年、いや、30年くらい前は北条早雲の小説といえば、司馬遼太郎の『箱根の坂』くらいしかなかった。それも『竜馬がゆく』『国盗り物語』などが複数回映像化がされているのに比べると、『箱根の坂』は渋い作品という扱いだった。マイナー感は否めなかった。それが今は伊東潤をはじめ数々の作品がある。一般向けの学術書も数多くある。今一番ホットな分野じゃなかろうか。小田原攻めの時の小田原評定、北条氏政の湯漬けの食べ方など、終わり悪けりゃすべてダメって感じで、いまいちパッとしない小田原北条氏だが、徳川家康の関東移封とその後の発展を考えると、彼らの領土経営は決して悪いものではなかったのではないか。そんなことを考えながら読むと倍面白い。」
「時代もの。また面白そうな時代の面白そうな主人公見つけて来たもんだねえ、と楽しみにしているうちに案の定面白くなってきやがったので推す。複数のグループ間で、それぞれの事情とそれぞれの思惑抱え込んでゴチャゴチャやってるの最高に面白いな。」