「まずタイトルがすてき。Amazonで書影を見かけるようになった頃、『声に出して読みたい日本語』のようにこのタイトルが棘のように刺さってしまい、それを回収するように読み始めたマンガ。紹介文には日本人がドイツに移住して感じる文化の違いを描いているお話です、的な記述があるのですが、もちろんそういう側面も充分に楽しめつつも、このお話で描かれているのはそんな紀行エッセイのような内容ではなく、諸事情あってドイツに移り住んだカメラマン(28歳女性/コミュ障)が、海外生活の中で長年抱えていた言いようのないモヤモヤに向き合っていくお話で、作品づくりをするクリエイターの人なら、きっと感じるものがあるはずです。」
「ふとしたきっかけでドイツに移住したフリーカメラマンの主人公。どこに向かうか本人にも分からない漂流感が何ともリアルだ。それでも異国の地で様々な出逢いと縁があり、踏み出す足は少しづつ力強くなってゆく...。ドイツ在住の作者の心情が映り込むような描写が、読む者をひと時だけ彼の地に誘う。」