「4人の娘と母、5人の女性を日常を中心に描いた物語です。家族のお話であると共に、一人ひとりの独立した生活や仕事が描かれています。同じ家で育ったはずなのに、性格も考えもそれぞれ違う。普段は全く別の生活をしているのに、時々集まると不思議と慣れ親しんだ家族に戻る。自分自身も3姉妹ということもあり、読んでいて居心地の良さを感じました。池辺先生の繊細な絵と、優しい言葉選びが、物語全体の穏やかな空気を作っていて、静かな場所で一人でゆっくり読みたい漫画です。」
「branch line。鉄道の支線、分岐線という意味のタイトル。現在は離れて暮らす四姉妹。家族という系統樹から、枝分かれしていき、それぞれの人生を送りながら、母と息子=甥っ子とを軸に、あらためて集う八浄寺家の姉妹たち。父は不在で、四姉妹も年齢によって父との距離感は大きく異なり、家族に対するイメージもそれぞれにあり、ときにぶつかることもあるけれども、それでも穏やかにお互いを思いやる。父の不在、母子の関係、そしてシスターフッドは、女性のマンガの大きなテーマになってきたけれど、またすばらしいマンガがそこに加わったなとしみじみと思います。」