「改めてこんなにすごいホームドラマ作家ってほかにいないんじゃないだろうか。『あーあー、あるあるこんなこと、あー、そういう人、いるー!!』と思わずにはいられないリアリティある素材が毎ページ積み上がって、それを各シリーズ最後までまとめて読むと、あるあるを遙かに超えた『!!!!』と驚きしかないとんでもないストーリーが、いつの間にか組み上げられている! また登場人物たちの隙がめちゃくちゃリアルで、彼らの行く末が心配になって怒濤のようにページをめくって行くことになってしまうので、ラストの気持ちよさがすごいのです。2023年にインタビューさせていただいて、『枠線を引くのがマンガを各作業で一番面倒くさい。でも1ミリ違っただけでぜんぜん面白くなくなっちゃうから、人に任せられない。』と柴門先生から直接おうかがいしたのですが、この、一気に読めちゃう面白さには、そんなマンガの技もあるのです。ストーリーだけ言うと、別荘地にUターン・Iターンするいろいろある人たちの話、になっちゃうんですけど、その地味さの向こうには、驚愕の物語があります。」