選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2025一次選考作品

『ダイヤモンドの功罪』平井大橋

  • 「令和の斬新なスポ根。自分の才能に自分の精神が追いつかない時、人は傲慢になるのかと思っていたが、それは人によるらしい。ただ、天才の気遣いは時に傲慢よりも人を傷つけてしまう。主人公の綾瀬川の存在はまさにタイトル通り。天才の葛藤も細かく描いてあるが、凡人サイドの心理描写も丁寧で非常に感情移入しやすい。」

    「できる子がさらに努力もしたら手がつけられないでしょう。同じ世代に、同じチームにいる、どうやっても叶わない存在。もしかしたら、それは今でいう大谷翔平なのかもしれない。楽しいだけではない現実をどう受け止めるのか。誰も悪くない、ただ、できることが罪のようで納得できない、それも悲劇なのか。毎巻読んでて胸が痛い。」

    「主人公が最初から才能に恵まれすぎているのに、そこに特に初期は価値を見出していなかったためスポーツマンガには珍しいタイプの苦悩も見えるのが面白い。そこに加えて友人、対戦相手たちのほうに共感してしまう部分もあったりして、どの目線でも楽しめる。」

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