「既に前回ノミネートした人気作ですが、中世ユーラシアの世界、権謀術数を駆使する主人公の女性の物語は巻数を重ねるごとにぐいぐいと引き込まれます。歴史好きは黙って読むべし。」
「ずっと連載を追っていたのだけど物語も盛り上がり、話が混乱してきたのでまとめて購入して読んだが、本当に心や状況の変化が細かく描写されていてますますのめり込んでします。ポスト横山光輝はこの人しかいないと思う。」
「モンゴル帝国が世界最大の版図を拡大しつつある苛烈な時代。育った街をモンゴルに滅ぼされ奴隷として生きる少女が主人公です。非力な主人公は力が支配するモンゴル帝国の中で知恵を武器に逞しく生き抜いて行きます。その姿は学ぶ時間が充分にある頃にはなかなか気が付けなかった、『知恵は自分の未来の選択肢を広げ、人生を豊かにするきっかけをくれる。』ということをおしえてくれます。自信をもってすべての人におすすめできるマンガです。自由に学べるということはとても幸せなことなのです。」
「知らないことがこの地上にはある、と思わせてくれる文化人類学的な興味で読み始めたこの作品、4巻まで進んでも変わりなく、草原の民、モンゴルの寛容と苛烈さと様々なルーツが入り交じった文化がどのように現れていたかを、シンプルだからこそ特徴を捉えた絵柄で表現されています。しかし、巻が重なって、いまこの作品の本質は政治劇。かなり科学的な天文学の知恵から化学と呪術の間にあるような錬金術も、政治的な文脈の中に位置づけられている。『頭身の低いかわいいキャラクターの方が人を傷つけられれる』とは作者のトマトスープさんの言葉ですが、このキャラクターこそ、重厚な政治劇を最大限に活かしています。」